滋賀県の琵琶湖周辺に移住を考えている人は多いですが、注意が必要なのが「びわこ虫」です。
これは琵琶湖近くに住む人々にとって厄介な存在で、特に大津市では知っておくべきポイントです。
新築や賃貸に関わらず、びわこ虫についての基本的な知識を持ち、対策を講じることが大切です。
「びわこ虫」とはユスリカのこと
びわこ虫の正体
「びわこ虫」とは実際には存在しない名前で、滋賀県で親しまれる通称です。
実際にはユスリカという昆虫の成虫を指します。
ユスリカは水中で卵から孵化し、幼虫期は湖底で成長、サナギを経て成虫になります。
成虫の期間は短く、交尾と産卵を行い、すぐに命を終えます。
ユスリカの種類と生態
びわこ虫と呼ばれるユスリカの代表的な4種類は、オオユスリカ、アカムシユスリカ、ウスグロヒメエリユスリカ、ツヤユスリカです。
これらは全国に分布しており、滋賀県固有の生物ではありません。
アカムシユスリカの幼虫は釣りエサとして利用されることもあります。
ユスリカは自然界で重要な役割を果たし、水質改善や生態系の一部として機能します。
発生時期と発生地域
びわこ虫は春と冬の2回発生します。
オオユスリカは3月~4月、アカムシユスリカは11月~12月が主な時期です。
琵琶湖では、特に「大津京~膳所」周辺で大量に発生します。
これは水草やプランクトンが豊富でユスリカの幼虫に適した環境が整っているためです。
人に対する影響
ユスリカは蚊とは異なり、血を吸わないため人に対する害はありません。
口器が退化しており、食事をすることはなく、成虫の寿命も短いため、刺すことはありません。
主な影響は不快感だけです。
滋賀県に住むなら知っておきたい賃貸・新築の「びわこ虫」の被害
びわこ虫の影響
1. 大量発生の可能性
びわこ虫は尋常でない数が発生し、新聞に取り上げられるほどです。
昼夜問わず見かけ、建物の窓や自動販売機に張り付くこともあります。
発生地域では生活に支障をきたすことがあるため、十分な覚悟が必要です。
2. 蚊柱の発生
びわこ虫は大量に蚊柱を作り、繁殖行動を行います。
これらの蚊柱は非常に多く、用水路などで口に飛び込むこともあります。
虫嫌いな人にとっては非常に不快です。
3. 家の壁への付着
大量発生すると家の壁にびっしりとびわこ虫がつき、遠目で見れば工事用の幕のように見えます。
光に集まるため、遮光対策が必要です。
4. コンビニやスーパーの窓への付着
びわこ虫はコンビニやスーパーの窓にも大量に集まります。
これにより、店内に入らないように業務用扇風機を設置する店舗もあります。
5. 車への付着
びわこ虫は駐車場の明かりに引き寄せられ、車にびっしりつくことがあります。
特に駐車中の車や車の内部に入り込む可能性もあり、注意が必要です。
6. 高層階への侵入
びわこ虫は非常に軽く、10階以上の高層階にも入り込むことがあります。
体が軽いため、風に乗って高い場所まで飛んでくるのです。
7. 飲食店への侵入
びわこ虫は飲食店の中にも入り込む可能性があります。
特に夜間の明かりに集まりやすいため、オープンテラスの利用時などには注意が必要です。
8. 駆除のコスト
びわこ虫に対する一般的な駆除方法は効果が薄いことが多く、駆除に高いコストがかかります。
特に薬剤はあまり効き目がないため、対策が難しいです。
9. アレルギーの原因
びわこ虫の大量発生はアレルギーの原因となる可能性があります。
特に死骸がアレルゲンになることがあるため、大量発生時にはマスクなどの対策が推奨されます。
滋賀県民が知っておきたい賃貸・新築の「びわこ虫」の対策
びわこ虫に対する対策
1. マスクやメガネをつける
びわこ虫が大量発生すると、目や口に入り込むことがあります。
特に移動中や明かり、水辺の近くでは蚊柱に注意し、マスクやメガネでデリケートな部分を保護することが推奨されます。
2. 外に洗濯物を干さない
びわこ虫が発生する時期には、外に洗濯物を干さないようにしましょう。
虫が洗濯物に付くため、部屋干しや衣類乾燥機の使用が推奨されます。
サーキュレーターを使うことで部屋干しの効率も向上します。
3. メンタルを鍛える
びわこ虫は不快ですが、人間に対して害を及ぼすことはありません。
琵琶湖の生態系にとって重要な存在です。
他の地域の自然現象と同様に、受け入れてメンタルを鍛えることが最も効果的な対策です。
滋賀県民が知っておきたい効果のない「びわこ虫」の対策
びわこ虫には、一般的に言われている対策があります。
ですが、以下の方法は効果がないので、やらないようにしましょう。
- 高層階に住む
- 壁の色を塗り替える
- 殺虫剤や忌避剤を使う
高層階に住む
先述したように、びわこ虫は風に乗って高層階にも易々と飛んできます。
そのため、他の害虫と同じように高層階に住んでも安心できません。
県南部の琵琶湖畔に賃貸もしくは新築で住む場合、高層階でも関係なく遭遇すると考えておきましょう。
バルコニーには高確率でびわこ虫がいます。
壁の色を塗り替える
壁の色が白いと、びわこ虫が大量につくといった話があります。
ですが、関係ありません。壁の色に関係なく、びわこ虫はつきます。
問題があるのは、壁の色ではなく光です。光を漏らさないようにする工夫をして対策しましょう。
- 等級レベル1級の遮光カーテンを使う
- 窓から光が出ないように板で塞ぐ
- 無駄に明かりをつけない
壁の色を塗り替えるとなるとコストもかかるので、まずは身近にできる対策から取るようにしましょう。
殺虫剤や忌避剤を使う
先にも記載の通り、びわこ虫の季節になると殺虫剤や忌避剤が大量に店頭に陳列されますが、その効果は満足できるものではありません。
それよりも、死骸を放置しておくと腐臭が出るので、素早く掃除する方が大切です。
ホウキとちりとりを使って、すぐに片付けるようにしましょう。衛生面でも重要です。
滋賀県に住むなら賃貸・新築どちらも「びわこ虫」と正しく付き合おう
びわこ虫への対策と対応
1. 住む場所の選択と対策
滋賀県、特に南湖近くに住む場合は、びわこ虫の大量発生時期に注意が必要です。
発生時期には部屋干しやマスクの使用など、適切な対策を講じて過ごすことが推奨されます。
2. 自然との共生
びわこ虫は琵琶湖の生態系にとって重要な存在です。
最終的には、虫に慣れることが最も効果的な対策です。
自然現象として受け入れ、恐れずに正しく付き合っていくことが重要です。